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20250617 令和7年第3回富岡町議会定例会/一般質問その2

  • 執筆者の写真: tsutomuhirayama
    tsutomuhirayama
  • 7月15日
  • 読了時間: 4分

写真1 王塚神社の看板 震災前のままで文字が薄く、震災後の再建の経緯が不記載
写真1 王塚神社の看板 震災前のままで文字が薄く、震災後の再建の経緯が不記載

「町の歴史、文化の伝承について」

平山「富岡町は町内現地において、大原本店以外に町の歴史を伝える場所が希薄なため、これまで町民が受け継いできた町の歴史、文化を現地に残し伝え、知ってもらうという意識が乏しいように思える。町としては現状をどのように考え、今後どのように伝えていく用意があるか。」


教育長「本町は約六年間にわたる全町避難及び、今も続く原子力災害の影響により、町内各地で行われていた祭礼の担い手不足や技術の伝承が困難になるなど、伝統文化の維持・継承の難しさを痛感しているところであり、こうした経験を踏まえ、これらを次の世代にしっかりと受け継いでいく事が、我々世代の責務であると捉えております。

とみおかアーカイブ・ミュージアムでは、震災・原発事故を「地域の歴史の中に位置付ける」をテーマのもと、町の歴史・文化を伝える取り組みを進めており、また、中央商店街の歴史を伝えるため、「大原本店旧店舗」を町指定文化財として、保全・活用しているところです。このほか、地域の歴史・文化を伝える取り組みの一環として、町指定文化財の

「宝泉寺の枝垂れ桜」や、福島県指定 重要無形民俗文化財の「上手岡麓山神社の火祭り」など、震災前から様々な種類の文化財を周知する看板を設置しております。今後も、アーカイブ・ミュージアムを伝承の拠点とし、情報の発信に努めるほか、「歴史・文化を現地に残し、伝え、知ってもらうという意識が乏しいように思える。」というご指摘を真摯に受け止め、多くの世代が地域の歴史・文化を学べる機会の創出や、本町が有する魅力ある地域資源の活用を関係各課と連携しながら進めるなど、更なる文化振興に努めて参ります。」


平山「町民の皆さんが受け継いできた歴史、伝統、文化をどのように次世代にバトンタッチしていこうかという話をします。その情報伝達の1つとして、先ほど同様、現地に看板のようなもの、或いはすでにあるもののリニューアルを提案したいと思います。

例えば王塚神社(写真1)の説明板がありますが、震災前のもので、色あせていて震災でどういう被害があって、いつ再建されたとかそういう説明がない。そういうところのリニューアル、或いはそういう看板がない寺社であれば、新たに設けるということを提案します。」


生涯学習課長「私の方でも改めて町内の指定文化財の場所についての看板の確認をさせていただきました。看板についてはかなり古いもの、文字が見えないようなものもありましたので、町で修繕をかけていきたいと思っております。また、震災後、王塚神社のお話をいただきましたが、各箇所で再建をされているというところで、震災の内容が入っていない看板がほとんどでございます。そういうところも改めて内容を確認して、震災後の取り組み、そういったものも伝えられるようなことを考えていきたいと思います」


平山「新設についてはなるべく早くやっていただければという提案でここで区切ります。それに加えて、また看板シリーズですけれども、町内各地ここに何があったんだというものが欲しい。例えば歴史的なもので言えば双葉郡役所などがありますが、町民の生活の跡、例えばですけれども、村田屋、菊地商店、或いは鰻の押田などの中央商店街や岩井戸温泉(写真2)など。もちろん富岡一小、二小、二中についても同様です。こういうものを次世代に伝えたい。或いは初めて来た人にこういうものがあったんだって知ってもらう。という看板シリーズの提案です」

写真2 岩井戸温泉跡地
写真2 岩井戸温泉跡地

生涯学習課長「町内には双葉郡役所跡地等、いろいろと伝えていくものがございます。こちらにつきましては、ある程度、アーカイブ・ミュージアムの展示の中では、見れる状態にはなっておりますが、議員ご指摘の通り、現地での説明といいますか、そういったものがない状況でございます。それぞれその場所について土地の所有者の方もおりますので、いろいろと調整をさせていただきたいと思います。先ほどの津波の看板等もありますが、ああいうものと総合して、つけるべきなのかというところ、あとどういった誘導できるのか、そういうところを総合的に検討させてもらいたいと思います。」


平山「先ほど教育旅行の話が出ましたけれど、教育旅行において何より現地をまわるフィールドワークが大事だと思いますので、そういう面でも検討していただきたいと思います。


先ほどの震災の伝承、文化については、富岡町に来れば防災意識を高めることができる、震災のことを学ぶことができる、という意味での「学びの町」という捉え方をしております。歴史文化の方については、町民の方がこれまで築いてこられた伝統、文化、生活というものを後世に伝える。或いは知ってもらうというところで「まちのこし」という捉え方をしております。

この「学びの町」「まちのこし」というところを提案しまして、この2問についての質問は終わります。」


 
 
平山 勉
​福島県双葉郡富岡町

富岡はこのままでいいのだろうか?
​常々、そう思ってました。

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